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ぱ り で か く れ ん ぼ

たくさんの小説はおもい 📚

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病院は空調がほどよくて冷えるということはなかったけれど、ときどき長袖をきた。

 

今年の1月の終わりに入院したときは、二つの病棟をハシゴして、最初は「脳神経外科」の病棟のあき部屋にはいって、翌日の手術後にそのまま「耳鼻咽喉科・頭頚部外科」の部屋に収まったときは麻酔がかかった状態だった。たしかその日の夕方にまた引越したような気がする。

 

今回は、「産科・婦人科」の病棟のあき部屋に収まって、退院まで引越はなかった。診察に「耳鼻咽喉科・頭頚部外科」の病棟までお出かけする。「産科・婦人科」の病棟にいる患者は病気はなんであれ女性しかいないし、看護師そのほかのスタッフも女性がほとんど、みかけても男性はフロアに一人でほぼデスクからうごかなかった。あとは薬剤師さんは男性だったくらい。ほかの病棟とくらべると、トイレがとてもきれいだった。

 

病院での時間を、ちょこちょこ買いためていながら読む時間がとれずにいた小説を読むことだけにしぼろうときめて数冊もっていった。いや、ほんとうは、勉強用の本ももっていったのだけれど、その時間はまったくとれなかった。そういう本は小説と比べるとずっとおもい。置いてくればいいのにね。

 

手術後から、熱がじんわりと上がったままに頭痛がつづいてしまったので、思うように本が読めなかった。もうすこし読みたかったので、すこしざんねんだった。『クララとお日さま』だけは、きっちりと通読できたからよかった。おもったよりも重厚で、予定より時間がかかった。英語からの翻訳とはいえ、カズオ・イシグロらしいリズムに懐かしさを感じた。なるほど前作の『忘れられた巨人』を読んだのは、2015年のことで、ずいぶん時がながれた。

 

クララはたっぷりと読んだけれど、せっかくおもい本をほかにも(ちょっとバカみたいに)いくつももってきていたので、とりあえず、すべての冒頭数ページや、数章や、数編を、ごはんをかきこむように読んだら、むせた。発熱や頭痛は読書には不便。

 

 

おもえば前回退院した日は、家につくころにちょうど雪が降りだして、部屋についてから外を見たら、うわあ、というくらい窓の向こうは雪景色だった。とてもきれいだった。

 

今回の退院日はお天気だった。風がふくのもきれいにみえた。

 

 

風がふいても、たいへんな猛暑だったのだろう。病院からそのままタクシーにのってらくらくと帰ってきたので、自分の手術後まだ残っている顔のほてり以外の暑さは感じるのをほとんど忘れていた。

 

今月は療養に案外時間がかかりそうだから、とりあえずの今週はしばらくシゴトのことは考えず、カロナールで頭痛を去なしながら、小説を読もうとおもう。今日もずっと読みかけのままそばに置いていた大切な一冊を読み通せたのがうれしい。